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「節水」の陰に隠れた「汚れ落ち」

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 最新の洗濯機は、節水機能を重視して、「浴比」は無視です。浴比とは、洗濯物1キログラムを洗うのに使う水の量です。私の家は二槽式で、5.2キロ洗い、最高水位は48リットルですから、浴比は9.23ということになります。

 同じメーカーの全自動洗濯機の9キロ洗いでは最高水位が75リットル、浴比は8.3、ドラム式の9キロ洗いは最高水位30リットルで浴比は3.3でした。

 これだけ見ると、「ドラム式はすごい節水になるからエコですね!」と思うでしょうが、実は、私のホームページやネット上の掲示板には「ドラム式にしてから衣類やタオルが黒ずむようになった」という悩みが多く寄せられています。多くの人の体験談が掲示板に寄せられ、解決策を検討した結果、一番いいのは「浴比を上げる」ことでした。要するに洗濯物の量を減らすのです。

 一回につき9キロではなく、半分とか、3分の1くらいに減らすと、浴比は6.6~9.9に上がります。これは二槽式洗濯機と同じくらいの浴比です。ここまで減らして初めて衣類がやっときれいになるのか!と驚くでしょうが、実際に毎日洗濯している人の生の声を聞くと、「減らして減らして、超少なくして洗ったほうがきれいになるし、ふんわりする! 臭いも取れます!」と大喜びなのです。

 一般に、浴比が10を切ると汚れ落ちが悪くなると言われています。二槽式や全自動では、その洗濯機の容量の7割程度にしたほうが汚れ落ちがよくなると、これは消費者団体などの調査や、ネット上の掲示板での投稿などでわかってきました。私の二槽式では48リットルで洗える衣類が3.6キロ程度だということです。ますます浴比が上がり、節水から遠ざかる、と思うかもしれません。

 しかし、二槽式は1回の洗濯液を何回も使えるという利点があります。うちでは洗濯液を4回は使い回ししています。洗ったものを脱水槽に移すとき洗濯液が減るので、そのつど水を足しますが、それでも洗いだけにかかる水は60リットルくらいでしょうか。

★洗い物減らして使いたいドラム式

 二槽式は1回に使う水量が多く節水に反する、ドラム式は使用水量が少ないので節水になると言われています。でも、きちんと汚れを落とすには、ドラム式では衣類を減らしたほうがいいし、汚れがきれいに落ちるほうが洗濯回数も少なくなります。二槽式では洗濯液を使い回せばものすごい節水になります。実際にうちでは、海外製のドラム式を使っていた頃より、二槽式を買ってからは水道料金が下がりました。これは洗濯液を使いまわすようになったことと、汚れがしっかり落ちるので、洗濯回数も減らせたからです。

 全自動を二槽式のように使う人がいることを前回書きましたが、これも使用水量が減るし、さらに汚れ落ちもよくなっていて、ダブルの節水効果があります。 

 洗濯とは、衣類をきれいにすることで、節水が目的ではないはずです。節水も求めるのであれば、汚れをキチンと落とす洗い方をしましょう!

2009年03月12日
by akaboshi-ryuu-ego | 2014-04-10 00:00 | 洗濯・石けん


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