カテゴリ:エコ全般( 14 )

川がよみがえる“小枝マット”

日本水大賞という賞をご存知ですか?

 これは、多くの国で発生している水不足、洪水、水の汚染を防いだり、水系生態系を保全する活動をしている人たち(団体や企業も含む)を表彰する制度です。ホームページはこちら⇒日本水大賞


 今年は11回目の表彰式が6月30日に行われました。

 今年、国際貢献賞を受賞した国建協ラオス粗朶工法調査団による「ラオスへの日本の河川伝統工法(粗朶工法)の導入と展開」をご紹介しましょう。
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 粗朶(そだ)とは里山の広葉樹から伐採した小枝のことです。

日本ではこれを編んで、10メートル×10メートルの格子状のマットを作ります。木杭も使って高さは1メートルくらいにし、格子の中に石をつめたものを、河岸に沈めます。粗朶で作ったマットを河岸に沈めて、岸辺の土が流れていかないよう押さえるというわけです。この沈めたマットを「粗朶沈床」と言い、これで河岸を守る工法を「粗朶工法」と言います。

 粗朶沈床は、川底に沈んで、魚の隠れ家にもなるし、藻や水草も生えます。河岸の土が流れるのを防ぎつつ、生命も育むという、一石二鳥の自然にやさしい工法なのです。

★低コストで自然に優しい

 さて、ラオスにはメコン川という大きな川があります。年間10メートルもの水位変動を繰り返し、河岸の侵食がひどく、大きな被害が出ています。蛇籠(鉄線で出来たかごに石をつめたもの)を沈めて河岸を守る工事や、もちろんコンクリートでの護岸工事も進めてはきたのですが、これは材料が高価で、ラオスでは輸入しなければならないものです。自国での持続的な護岸工事をするには無理のある工法でした。

 1999年、国建協ラオス粗朶工法調査団は、日本の「粗朶工法」をラオスに紹介したところ、現地材料を使えること、低コストで、しかも永い年月にわたって効果があるということで、ラオスの技術者の注目を集めました。日本から技術者が赴いて指導したり、ラオスから技術者を招いて修行をしてもらったりという交流の末に、今、粗朶工法を自分たちのものにして、メコン川に適応したやり方を続けています。

 粗朶工法は木を編んだマットに石をつめて沈めているだけですから、その隙間に土砂が入り、植物が根を下ろし、設置後、強度が増すのです。また、木と根と石と土砂ですから、川底がえぐられても柔軟に変形して大規模な侵食を防ぐことが出来るのだそうです。さらに、河岸の土砂が安定することによって植物が生長しやすい環境が出来ます。そして、人力で製作、設置することとが多いので、周辺の雇用創出にも役立っているのだそうです。

 この活動によって侵食を免れた河岸近くに住む人は、どれだけ喜んでいるでしょう。国際貢献賞にふさわしい内容だと思いました。この活動を発表した国建協ラオス粗朶工法調査団の方は、目が潤み、声が震えていました。ここまでくるのに、どれだけの苦労を乗り越えてきたのか、それが偲ばれる発表でした。

 日本水大賞は、秋篠宮様が名誉総裁、読売新聞、環境省、農林水産省、経済産業省、文部科学省、厚生労働省、国土交通省なども後援しています。水環境を良くして行こうと活動している皆さん、ぜひ応募してくださいね!

2009年07月02日
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by akaboshi-ryuu-ego | 2014-04-26 00:00 | エコ全般

CO2売買で地球をクリーンに

f0322969_15401037.jpgCO2の排出量を減らすために、個人レベルから、企業や自治体レベルでさまざまな取り組みが行われています。

いつもは個人で出来る簡単な事を書いていますが、今回は森林資源の活用法について、私の知っていることを紹介したいと思います。

日本は森林面積が国土の66%という、フィンランドに次ぐ世界第二位の森林率です。これだけの森林があるのだから、もっと木を燃料に使えばいいのに、と思いませんか? 

数年前に木くずを固めた木材チップを燃料にしている製紙工場を見学したことがありますが、木イコールやさしい火、という柔らかなイメージとはまったく違っていました。ゴーッと燃える炎は、石油や石炭と変わらないくらいの高温で、燃料として遜色はありません。

 もちろん、すべての燃料を木材チップでまかなっているのではなく、化石燃料と組み合わせている場合が多いようです。

 木材チップは石油の使用量が減り、CO2の排出量も減るということで、今とても注目を集めているエネルギーのひとつなのです。
 さて、高知県では03年に森林環境税を導入し、森の手入れや間伐材の活用事業などを積極的に推進してきました。その中のひとつ、須崎市の森林組合の取り組みを紹介します。
森を守って地方も潤う

 須崎市森林組合では、07年10月から、間伐材をチップ状にして燃料にし、セメント工場に提供しています。工場では化石燃料(石炭、石油、天然ガス)も使っていますが、間伐材チップを混ぜることで石炭やコークスの使用量を減らすことが出来たそうです。

 これによって削減できた二酸化炭素 は、08年9月までの1年間に計1938トン。そのうちの899トンが東京の企業に売却されます。

 え? CO2を売却? と、これだけ聞くと不思議なんですが、高知県が削減した分の「価値」を、東京の企業に買い取ってもらう、ということですね。

 二酸化炭素の売買は、今までは海外と取引されていました。日本がお金と技術を投資してどこかの国でCO2を削減したら、その分を日本の削減分にする、というものでした。

 でも、この高知県と東京の取り組みは、国内で削減した二酸化炭素を売買するわけです。これがビジネスとして成り立てば、都会の企業から地方へ、お金が回ります。地方では高齢化や後継者不足から林業がどんどん衰退しています。林業をもっと盛り上げるには、何らかの収入、それも一時的なものではなく持続可能な収入の道がなければなりません。

 間伐で森の手入れをするにはお金がかかる、だからやらない、やれない。という現実が、これからは変わる可能性があるのです。

 木は伸び盛りの若いときに一番CO2を吸収します。間伐などの手入れをすることによって木が育ち、森が吸収するCO2の量が増える→間伐材は燃料に出来る→化石燃料の使用量が減る→ますますCO2排出量が削減できる→削減したCO2を都会の企業が買えば、そのお金で森の手入れが出来る…。

 こういう良い循環が出来れば、日本の山は荒廃を免れ、もっともっと豊かな森林資源が手に入るはずです。そうあってほしいと願っています。

2009年06月11日
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by akaboshi-ryuu-ego | 2014-04-23 00:39 | エコ全般

がんばりすぎないエコ活動のススメ

森を守るには間伐をしなければならない、ということは、一般の人にも広く知られるようになりました。割り箸も間伐材で出来ているから使ったほうがいいのだ、という意見もあります。それだけ「間伐材」のことが知られてきたのでしょう。
f0322969_1531010.jpg しかし、残念ながら割り箸は95%以上が中国からの輸入材でまかなわれていて、間伐材の割り箸は、まだまだ少ないのです。

 宮崎県の日之影町という、山深い町で生まれ育った私としては、森の木をどんどん間伐し、有効活用してもらいたいといつも思っていました。

ただし、間伐には人手と機材と作業道が必要で、それにはお金がかかります。そのお金を誰がどう出すのか……。
森を守ろう!山を保全しよう!という美しいスローガンだけではなかなか守れないのが現状です。割り箸を作るだけでは間伐材の消費量はそれほど伸びないし、もっと大量に使うやり方を考え、間伐にかかる費用をどこからか持ってこないとなかなか山は守れません。

 これはひとつのアイディアですが、間伐材を使って河川の補修工事、護岸工事をする技術があります。これだと消費量は一気に増えます。

 日本全国で計画されているコンクリートの護岸工事やダムを作る予算を、その土地土地の森の間伐に使うのはどうでしょうか。そこで出てきた間伐材を使って護岸工事をするわけです。

コンクリートのダムは今さかんに見直されているし、廃止された地域ではその予算を使うのです。コンクリートのダムは100年持つのに、木の補修だと10年しか持たないという批判もありますが、逆に言うと、10年ごとに地元に仕事が発注できるというメリットもあります。そうすると地元が少し潤うんですよね。
山に住む人たちが経済的に成り立たないと、山の保全は出来ないんですから。

 な~んて、自治体や企業がやるようなエコのことを最近ちょっと考えているのですが、これは決して「地球のために」考えているわけではありません。

★がんばりすぎず、長続きさせよう

 エコ活動はダイエットに似ていて、あんまりがんばりすぎるとリバウンドします。いつもは野菜をきちんと食べているのに、たまにチョコレートパフェを大盛りで食べたくなることがあるように、たまにはクーラー全開で寝たい日だってあります。そんな風に、自分がちょっと反エコなことをやってしまったとき、それを自治体がやってくれる大きなエコで少し取り戻して欲しい!な~んてね、そんな都合のいいことを考えているわけなんです。

 環境問題って、一朝一夕で良くなるわけではなく、ずっと継続して考えたり行動していかねばならないのですが、それがちょっと面倒になるときもあります。そんな時、大きなエコをやってくれる自治体や企業がいてくれると知るだけで、意欲が少し戻ってくるような気がするんです。

 次回は、森林資源をうまく活用している自治体のことを、ちょっとお知らせしようと思います。気持ちが晴れて、やる気が出るかもしれませんよ。お楽しみに!

2009年06月04日
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by akaboshi-ryuu-ego | 2014-04-22 00:28 | エコ全般

エコの成果は光熱費半減

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みなさん、こんにちは。エコロジストならぬ、エゴロジストの赤星たみこです。
 あえて「エコロジスト」ではなく、エゴロジストと名乗るのは、今までのエコロジーのイメージを変えたいからです。

 エコロジー、地球に優しい、といった言葉には「心のきれいな人が、地球のために自己を犠牲にしてでもやるもの」というイメージがあります。でも、 そんな純真な心をもった大人は、人類のごくわずか。私の周りの大人は、もっと計算ずくで、効率的なエコが好きです。手間ひまかける時間がなくて、よく言え ば合理的。純真な子どものようなエコもいいけれど、私たち大人はもっと打算的に動きましょう。自分のためにうれしいことが大切です。

 例えば、同じ省エネでも、地球温暖化防止のためにやる人と、光熱費が浮くからやる人がいます。地球のためにがんばる人は、「地球温暖化の原因は二 酸化炭素ではない」という意見に接すると落ち込んだり、エコそのものに疑問を持ってしまいますが、家計のためにやっている人はそんなこと気にしません。 「地球温暖化の原因がなんであってもいいじゃん。家計が助かるし、有限の資源である化石燃料をなるべく使わないのは悪いことじゃないよ」と、気持ちがぶれ ないんです。大人エコは、お金を浮かせることも大きな目的です!

 さて、私の家ではこの5年で水道電気ガス灯油代が半減しました。半減と言っても大きいですよ。30万円以上も浮いたのです! うちは事業所なので、水道光熱費は一般家庭より高めで2002年は70万円弱。それが2007年には34万円台に!!

 省エネというと「貧乏臭い」「つらそう」と言って興味を持たない人も多いと思います。実際うちの夫も生態系には興味があっても省エネにはまったく 関心がありませんでしたが、実際に30万以上も減った実績から俄然やる気を出しました。結果が出ると、人間やる気が起きるものなのですね!

 この30万、どうやって削減したのか、これから詳しく説明いたします。簡単に誰でもできること、日曜大工でできること、意外なモノの意外な使い方など、目から鱗、奇想天外なアイディア満載です!
(2009年01月08日)
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by akaboshi-ryuu-ego | 2014-04-01 00:00 | エコ全般


漫画家・エコロジストの赤星たみこが贈るラクチンエコ


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