季節をまとう着物生活のススメ

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今年は着物や帯をいくつも買いました。と聞くと、何十万円、何百万円もかかっているような感じがしますよね? ふふふ、私が今年買った着物は、すべてリサイクルもの。一番高いものが2千円でした。あとは百円の帯締め、千円の道行き、5百円のウールの単衣など。総額1万円はかかってないと思います。

 着物にはまってから、洋服をあまり買わなくなりました。今年買った洋服は、家の中でダラダラするときに着るジャージとフリースの上着、Tシャツ1枚くらいだったでしょうか。ちゃんとした場所に着て行くブラウスやスーツなどは、ここ5年くらい全く買っていません。漫画家という職業柄でしょうか、着物で仕事に出かけてもあまりとやかく言われないので、このところ外出はすべて着物にしています。

そもそも、日本の民族衣装の着物を着て仕事するととやかく言われる、という状況がおかしいとは思います。でも、着物は「仕事着にはふさわしくない」とみなしている人がとても多いのは事実。その是非はエコとは違う論点なので、今回は省略します。

 ほぼ毎日着物を着る生活を続けてみて、とても面白かったのは、気候や季節をはっきり感じることができる、ということです。

★夏は涼感、冬は防寒

 今年の夏はものすごく暑かったけれど、その暑さの中、紗や絽の着物で出かけました。最初は自分でも「この暑さの中、着物は無理かも?」と思ったのですが、意外や意外、風があるとTシャツと短パンより快適だということにびっくりしました。確かに無風状態では暑いのですが、風が吹くと襟や袖口、身八つ口から空気がスッと抜けてとても涼しく感じるのです。また、腕や脚に直射日光が当たらないし、ちゃんと汗を吸う素材の襦袢を着ていると、サラサラして生脚を出す短パンより快適だったのです。あ、これは何度も言いますが、風があるときの話です。無風状態では確かにTシャツ短パンのほうがラクです。だから着物のときはうちわや扇子が必需品なんですね。

 寒くなってくると、今度はその空気の入口と出口を閉じれば温かく過ごせます。着物は布を体に巻きつける構造ですから、布が何層にもなっていて、保温効果も高いのだと思います。着物は「季節をまとう衣服である」と言われますが、何度も着ていくうちにそれを実感しました。

 季節感を大事にする着物。ですが、実はそれが着物を難しくしている部分でもあります。私の周りには「着物って着てみたいけど、季節感とか難しいでしょ? いろいろ柄あわせのルールとか難しいし」と言う友達がたくさんいます。私がまだ着物に親しんでいない時期は、その言葉にまったく反論もできなかったし、自分でも「だよねー、着物って難しいよね」と思っていました。

 でも今は違います。着物は着るだけで季節感を「自分で」感じることができるのです。「自分で楽しむ着物」があってもいいではないか、と思います。

 ある呉服屋さんが、「日本全国のタンスで眠っている着物は、1億枚はあるんじゃないか」とおっしゃっていましたが、その着物、ぜひ着てあげてください。まずは来週から。そう、お正月です。気持ちも改まりますよ!

2010年12月24日
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by akaboshi-ryuu-ego | 2014-07-11 00:00 | もったいない・昔の知恵


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