CO2売買で地球をクリーンに

f0322969_15401037.jpgCO2の排出量を減らすために、個人レベルから、企業や自治体レベルでさまざまな取り組みが行われています。

いつもは個人で出来る簡単な事を書いていますが、今回は森林資源の活用法について、私の知っていることを紹介したいと思います。

日本は森林面積が国土の66%という、フィンランドに次ぐ世界第二位の森林率です。これだけの森林があるのだから、もっと木を燃料に使えばいいのに、と思いませんか? 

数年前に木くずを固めた木材チップを燃料にしている製紙工場を見学したことがありますが、木イコールやさしい火、という柔らかなイメージとはまったく違っていました。ゴーッと燃える炎は、石油や石炭と変わらないくらいの高温で、燃料として遜色はありません。

 もちろん、すべての燃料を木材チップでまかなっているのではなく、化石燃料と組み合わせている場合が多いようです。

 木材チップは石油の使用量が減り、CO2の排出量も減るということで、今とても注目を集めているエネルギーのひとつなのです。
 さて、高知県では03年に森林環境税を導入し、森の手入れや間伐材の活用事業などを積極的に推進してきました。その中のひとつ、須崎市の森林組合の取り組みを紹介します。
森を守って地方も潤う

 須崎市森林組合では、07年10月から、間伐材をチップ状にして燃料にし、セメント工場に提供しています。工場では化石燃料(石炭、石油、天然ガス)も使っていますが、間伐材チップを混ぜることで石炭やコークスの使用量を減らすことが出来たそうです。

 これによって削減できた二酸化炭素 は、08年9月までの1年間に計1938トン。そのうちの899トンが東京の企業に売却されます。

 え? CO2を売却? と、これだけ聞くと不思議なんですが、高知県が削減した分の「価値」を、東京の企業に買い取ってもらう、ということですね。

 二酸化炭素の売買は、今までは海外と取引されていました。日本がお金と技術を投資してどこかの国でCO2を削減したら、その分を日本の削減分にする、というものでした。

 でも、この高知県と東京の取り組みは、国内で削減した二酸化炭素を売買するわけです。これがビジネスとして成り立てば、都会の企業から地方へ、お金が回ります。地方では高齢化や後継者不足から林業がどんどん衰退しています。林業をもっと盛り上げるには、何らかの収入、それも一時的なものではなく持続可能な収入の道がなければなりません。

 間伐で森の手入れをするにはお金がかかる、だからやらない、やれない。という現実が、これからは変わる可能性があるのです。

 木は伸び盛りの若いときに一番CO2を吸収します。間伐などの手入れをすることによって木が育ち、森が吸収するCO2の量が増える→間伐材は燃料に出来る→化石燃料の使用量が減る→ますますCO2排出量が削減できる→削減したCO2を都会の企業が買えば、そのお金で森の手入れが出来る…。

 こういう良い循環が出来れば、日本の山は荒廃を免れ、もっともっと豊かな森林資源が手に入るはずです。そうあってほしいと願っています。

2009年06月11日
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by akaboshi-ryuu-ego | 2014-04-23 00:39 | エコ全般


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