桐油で艶を出したい木の床、木の壁

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テレビの仕事で、築200年という古民家に行ってきました。ところどころ修理やリフォームをしたのでしょうが、太い梁(はり)や黒光りする大黒柱はまさに200年前のもので、歴史の重みを感じました。

 しかし、南面にある長い縁側は、日光にさらされて、木が乾燥して隙間が空いていました。これをなんとかきれいにしたいとのことで、なぜか私に白羽の矢が立ったのです。

 最初に、「昔ながらのエコな方法できれいにしたい、糠(ぬか)で拭(ふ)くのはどうでしょう?」と質問されたので、私は小学校の頃の体験を話しました。

 小学生の頃、担任の先生の指示で糠袋を作り、クラス全員で毎日、床を磨いたのです。初日は全然変わらなかったけれど、その学年が終わる頃には、私たちの教室の床だけツヤツヤのピッカピカ!

 ものすごくしっとりした艶(つや)のあるいい床に変身していたんです。これはいい方法ですよ!と力説したら、「あの、3時間で結果を出したいんです」とのこと。番組収録時間が3時間しかないのだそうです。

 3時間で艶を出すとなると、糠では無理。となると、私のお薦めは桐油(とうゆ)です。

 桐油とは、アブラギリの種子から採った油で、日本、中国で古くから使われていました。灯火用として、また神社仏閣のお堂の床などの補修、艶出しにも使われていたそうです。

 この桐油は、本来は刷毛で床に塗るのですが、きれいに乾くまでに1~2日かかります。でも3時間内という制限があるので、少量ずつぼろ布につけて床を磨き、そのあと乾(から)拭きすることにしました。

 結果は大成功、少なくとも100年以上はたっている、乾いてカサカサになっていた縁側が艶を取り戻しましたよ!

★見直したい桐油 防虫効果も


 木の床、壁は、水拭きだけでは油分が抜けて白茶けてきます。艶を保たせるためには油分を補給してあげないとダメです。そうしないと木はやせて隙間ができたりします。糠袋で磨くのも、お米の研ぎ汁で拭き掃除をするのも、米糠の油分が少しずつ木に染み込んでいくからいいんですね。ただ、それは長年続ける必要があります。

せっかちな私は、そういうこまめなメンテナンスが苦手で、数年に一回という頻度で桐油を使って床磨きをしています。といっても家を建てて一度やったきりですが(今年こそ、またやらなくちゃ…)。

 桐油は、刷毛で何回も塗るという本来の使い方をすると防虫にもなるのだそうです。築100年、200年もたっている古民家は、時々、キクイムシ、マツクイムシなどに床を食われて細かい穴が開いていることがあります。そういうことがないよう、神社仏閣などでは桐油を塗って防虫していたのでしょう。シックハウス症候群が問題になっている現代こそ、桐油をもっと見直したいですね。

2009年05月21日
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by akaboshi-ryuu-ego | 2014-04-20 00:58 | もったいない・昔の知恵


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